優秀賞 大樹を抱いて (高瀬 聖)
昨年夏、インドから校長先生夫妻が二組、小田原にやってきた。
私の直接の知人ではなかったが、箱根を見たいという。土曜の朝、早々にドライバーとして駆り出された。彼等の同行者はすでに帰路についたというが、彼等はどうしても広島を見たいということで、日帰りで原爆記念館を見て東京に帰ってきた。そして今日箱根。片言の英語を喋りながら彼等の率直な質問に答えた。芦ノ湖、大涌谷を見て最後に日本の仏教を見てもらおうと、大雄山を案内した。彼等はすぐに興味を示した。樹齢何百年という木々に囲まれ、自分たちの歴史と価値観を重ねている様だった。一人の婦人が木に抱き付いた。信仰の厚い人のようだった。彼女と木はお互いを感じ合っていた。
私の直接の知人ではなかったが、箱根を見たいという。土曜の朝、早々にドライバーとして駆り出された。彼等の同行者はすでに帰路についたというが、彼等はどうしても広島を見たいということで、日帰りで原爆記念館を見て東京に帰ってきた。そして今日箱根。片言の英語を喋りながら彼等の率直な質問に答えた。芦ノ湖、大涌谷を見て最後に日本の仏教を見てもらおうと、大雄山を案内した。彼等はすぐに興味を示した。樹齢何百年という木々に囲まれ、自分たちの歴史と価値観を重ねている様だった。一人の婦人が木に抱き付いた。信仰の厚い人のようだった。彼女と木はお互いを感じ合っていた。






