優秀賞 縁側の夏 (高橋 正和)
私の実家に杉板で出来た縁側がある。祖父母の時代に建てた家だから、私の少年時代には四十年は経っていたと思う。
夏の暑い日になると、汗いっぱいの裸の体でこの縁側に寝ころび、真っ青な空と大きな入道雲の対比や、風に流されていく雲をぼんやりと眺めるのが日課で、しばらくそうしていると、体の汗が縁側にしみこみ涼しくなるのでそれを好んだ。それに加え、汗のしみこんだ縁側に体が写し込まれるのも面白かった。そのせいでもないだろうが、何時しかこの縁側は黒光りするようになり、今でも鈍く光を反射している。節もあり木目の浮き出たこの杉板の縁側は、少年時代に戻ることが出来る最も大切な場所である。
夏の暑い日になると、汗いっぱいの裸の体でこの縁側に寝ころび、真っ青な空と大きな入道雲の対比や、風に流されていく雲をぼんやりと眺めるのが日課で、しばらくそうしていると、体の汗が縁側にしみこみ涼しくなるのでそれを好んだ。それに加え、汗のしみこんだ縁側に体が写し込まれるのも面白かった。そのせいでもないだろうが、何時しかこの縁側は黒光りするようになり、今でも鈍く光を反射している。節もあり木目の浮き出たこの杉板の縁側は、少年時代に戻ることが出来る最も大切な場所である。






