夏には夏らしい飲み物。麦茶とか、冷たいジュースとか・・・「アイスコーヒー始めました」などと書いた札も見かけるようになりましたが、今日はちょっと意外な飲み物の俳句をご紹介します。

甘酒啜る一時代をば過去となし 原子公平

え?この季節に甘酒?と思うでしょ? でも、甘酒というのは、実は夏の季語なのです。私も初詣で飲んだりすることが多くて、どちらかというと寒いときに体を温める飲み物という感じがするのですが、栄養価の高い甘酒は、夏バテ防止、暑気払いの飲み物として、夏場に飲まれていたようです。
この俳句では、甘酒を啜りながら、一つの時代が過去となったことをしみじみと感じています。恐らく、自らも忙しく立ち働くような、激動の日々だったのでしょう。渦中にあっては終わりがないと思われるような日々も、ふと気がつけば遠くに過ぎ去って過去になっていた、そんな感慨と「飲む」というより、「啜る」という言葉がしっくりきます。最近では、フリーズドライで手軽に作れる甘酒や、缶入りで気軽に飲める甘酒もあります。日本古来の健康飲料、夏も楽しんでみてはいかがでしょうか。