今週は、衣更えにちなんで、夏の装いの俳句をご紹介しています。夏になると、着るものばかりでなく、足元も涼やかになってきますよね。
今日、ご紹介の俳句は

白靴の爪先海へ向けて脱ぐ 猿橋統流子

季語は白靴です。着るものも白っぽいものが増えてくるので、それに合わせて夏には白い靴が好まれます。この俳句では、作者はその白靴を海辺で脱ぎました。
爪先を海に向けて、ということは海に向かってきて、そのまま靴を脱いで海に向かって行ったのでしょう。青い空と海風、裸足で、波打ち際で、波と戯れている人の姿が見えるようです。全てを語らずに、シーンのはじっこに置かれた小さなもので、より広い情景を想像させる、そこに俳句の力を感じます。
白靴、歩くだけで心が軽くなるような、夏の靴ですね。