4月もそろそろ終り、最近では春も終わり、夏が近づいているなぁと思わせるような陽気の日もありますね。今日は、ちょっと変わった季語の俳句をご紹介します。

亀鳴くを聞きたくて長生きをせり 桂信子

この俳句、亀鳴くというのが季語なんです。亀は鶴と亀の亀。鳥や動物は、春になると恋人を求めてにぎやかに鳴いたりしますが、亀って鳴くんでしょうか?
歳時記には、「実際には鳴くことはない。情緒的な季語」と書かれています。飼っている方に聞いたら、何かの音を出して「鳴いたように聞えたことはある」というのですが、声帯もないし、鳴くといえるようなことではないようです。
作者の桂信子さんは、2004年に90歳で亡くなられましたので、長生きをされたと言えるかもしれませんが、それを「鳴かないという亀が鳴くのを聞いてみたくて、長生きをしているのよ」なんて、なんてユーモア精神にあふれていらっしゃるのでしょう。こういうあり得ない話で面白がるというのも、俳句の魅力の一つです。