大学生の頃、『十一月△日 柿とりをします。』という連絡が毎年来ていた。実家に柿の木があるため、この時期になると召集がかかる。車で二時間ほどの距離に住んでいたため、私はひとり暮らしのアパートから実家へと手伝いに戻っていた。今年は連絡が来ない代わりに、柿とメールが送られてきた。今年の春に就職し、新潟から東京へ出てきたからである。実家には父と母しか残っていないがそれでも何とか終わらせたらしく、ベランダにぶら下げた干し柿の画像が送られてきた。でも『おととし枝を切りすぎたから今年はあまり甘くない』らしい。
ごめんね。来年もたぶん手伝えないけど、また柿を送ってください。こんなにいっぱいじゃなくていいけど…

大竹 真紀子

第3回木になる写真展 木ずな賞 大竹真紀子