東海大池村ゼミ”木にこだわるデザイン”

チェーンソーアート(屋宜知宏)

08年09月17日
みなさんチェーンソーアートって聞いたことありますか?

テレビとかでも取り上げられたことがあるので、名前ぐらいなら知っている人もいるのではないでしょうか。

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ス ン ゴ イでしょう。使ってるのはチェーンソーだけです。

素材はスギなどの丸太が使われることが一般的で、最初の大まかな切り出しから細部の造形まで使う道具はチェーンソーだけ。

ノミとかナイフとか一切無しのチェーンソーだけ。新しいですね。

というわけで今回のブログは「チェーンソーアート」です。

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といっても僕はやったことありません。直接見たこともありません。

そんな僕がチェーンソーアートについて説明したって、実際に競技してる方より面白く話を書けるわけが無いので、今回は一般人目線から見たこの競技の面白さを僕なりに考えてみようと思います。

さて…まず、このブログの大本のテーマが「木」なので木の話をしなければなりません。

チェーンソーアートは素材に木を使った作品がもっとも多いです。(氷とかもあるらしい)

素材を調達しやすいとか加工に向いてるとかそういう理由もあると思いますが、やっぱり一番には木の持つ雰囲気とか温かさとかだと思います。

出来上がった作品も木の質感と造形で、ものすごく表情豊かな感じがします。
もしこれが発泡スチロールだったらみんな「ん?」ってなると思います。

あと僕と一緒にチェーンソーアートのホームページを見ていた友達が「色も付けたらいいのに」って言ってましたが、そんなことしたら色々と台無しでしょう。色々と。

「チェーンソーでただの丸太からこんなの切り出しちゃったぜ!」

                      …みたいな感じが面白いのに。

アクセントに軽く着色した程度の作品ならありますが、この友人はフルカラーにしたいらしいです。キモイキモイ。

ただ木の雰囲気を出すだけなら普通の木の彫刻にも同じ魅力はあります。

チェーンソーアート独特の魅力はきっと、チェーンソーだけを使うという制約によって生まれる面白さと、製作工程がそのままカッコイイ演目になってしまうエンターテイメント性だと思います。

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チェーンソーっていうのもポイントですね。それだけでスリルとか躍動感とか迫力とかを連想させます。

もちろん他の芸術と違って大きな危険を伴うものなので素人が一人で手を出していいものではありませんが、この競技はきっとどんな人でも少なからず「カッコイイ」と思うのではないでしょうか。

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興味がわいた方はぜひチェーンソーアートの公式ページをご覧になってください。ここに載せた写真の他にもたくさんの作品を閲覧できます。
今回の記事で手元になんにも無かった僕に写真等を提供していただいたチェンソーアートジャパン様、本当にありがとうございました!

チェンソーアートジャパン公式ページ
http://www.chainsawartpro.com

あと僕がデザイン科に所属してるのを聞いたチェンソーアートジャパンの方から巨大魚木彫展という展示の紹介をいただきました。

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すごい迫力です。(実物見てないけど)
でも迫力だけじゃないんです。
モチーフになってる巨大魚も、素材の巨木も、現代の環境破壊によってその存続はもはや風前のともし火です。この展覧会にはそんな環境破壊をうったえるメッセージもこめられているそうです。
直接見に行きたかったけど、 和 歌 山 は キ ツ イ 。 大学生の財布的に。
でも近くに住んでる人は是非見に行ってください。実際見たほうがいいに決まってますから。

くわしい概要は下の公式ページからどうぞ。
「世界の巨大魚木彫展」
http://www.chainsawartpro.com/kyodai/tokuten.html


近所の寺(山野圭)

08年08月16日
 私の家の近くには、龍口寺という大きな寺があります。子供の頃はよくこの寺のお祭りや初詣に足を運び、時には門にある仁王像の絵を描きに行ったこともありました。しかし最近ではこの寺に出向くことはほとんどありませんでしたが、“木にこだわるデザイン”を探しに今回久しぶりに訪れ、子供の頃に見た寺とは違う見方を味わってきました。

写真1 龍口寺 仁王門前
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写真2・3 仁王像
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 入口には迫力ある一対の仁王像が設置されています。夜には下からライトがあたり、昼間とは違った表情を見せます。

写真4 山門 
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写真5・6・7 龍や獅子の彫刻
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 門をくぐり階段を上がると山門があり、立派な龍や獅子の彫刻が施されていて、これらもとても迫力があります。

写真8・9・10 中国の故事を表すレリーフ
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 またこの山門には中国の故事を表すレリーフが彫刻されていますが、私はこのことを最近になって知りました。

写真11・12・13・14 本堂
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 本堂は1832年に建設された木造で、木材には建築材料として用いられるケヤキが使用され、たくさんの龍が彫刻されています。またこの本堂は、神奈川県建築物百選にも選ばれています。
 補修された所もありますが、これだけ細かい彫刻が一世紀以上も形を保っていられるというのは、木という素材を巧みに使っているからではないでしょうか。

 これらのことは改めてこの寺を調べてわかったことです。子供の頃には身近にありすぎて知ろうともしなかったのですが、今回の取材は身近にある物の魅力を再確認する機会となりました。


祖父の鎌倉彫(金井彩香)

08年08月01日
 品のある輝きを放つ鮮やかな朱色、どこまでも深い黒。立体的でダイナミックな彫刻。
 これらの鎌倉彫の作品は私の祖父によるものです。

[写真1 花のお盆1]


[写真2 花のお盆2]


 図案のデザインから彫刻、漆塗りにいたるまでの行程をすべて祖父が行いました。
 といっても、私の祖父は鎌倉彫の職人ではありません。
 祖父はなんと70歳を過ぎてから鎌倉彫の教室に通い、趣味として約5年間作品を作りました。
 その上達ぶりは周囲も先生も驚くほどでした。模様を彫刻した木に黒漆を塗り、その上に色漆を塗り重ねて磨き仕上げるという漆塗りの作業は難しく、教室では専門家に依頼する事が普通でしたが、祖父は昔から趣味の鮎釣りにおける釣り竿作りで漆の扱いができたため、自分の鎌倉彫作品に漆塗りをすることができたのです。最後まで自分の手で仕上げるこだわりを感じます。

 祖父の家に行くと、いつも大きなメガネをかけて、木地の彫刻に没頭していました。小学生だった私は、その様子を隣でじっと見つめていました。木の香り、木を掘る音、浮き出す模様。不思議な集中力が生まれ、心が癒される感覚です。

 祖父は5年ほどの間に、家族のために様々な作品をプレゼントしてくれました。
 自営のお茶屋で使う漆器、祖母と母に鎌倉彫の手鏡、私にも小さな手鏡を作ってくれました。当時私が描いた百合の花を、そのまま鎌倉彫にしてくれたのです。

[写真3 花と小鳥の菓子入れ]


[写真4 母の手鏡]


 祖父は、やりたかった事を成し遂げ、最後の作品として作ったのが「鳳凰の硯箱」です。
 幼い頃に戦争を体験し、学校で勉強ができなかった祖母が、60歳を過ぎて書道教室に通い、巧みに書するようになった事を喜び、祖父が祖母のために作り上げた渾身の作品です。伝説の鳥、鳳凰が彫り込まれた黒い漆の表面に金箔が散りばめられています。

[写真5 鳳凰の硯箱]


[写真6 鳳凰の硯箱]


[写真7 鳳凰の硯箱]


 完成から10年近く経つのでしょうか、いまでも祖父は誇らしげに硯箱を磨いています。硯箱は輝きを増すばかりです。
 祖父の鎌倉彫を通じて、木のぬくもりを感じ「誰かのために作る」この楽しさと幸せを学びました。